【体験談】職場を変えてみる‐離れてみて分かったこと

今まで築き上げてきた実績、評判、人間関係。

それらを後にして、新しい場所で、新たな地位を築き上げていくって、
勇気がいることです。


手放さないと、新しいものは手に入らない。
その実体験エピソードを書いておきたいと思います。

新しい一歩が踏み出せないでいるあなたへ。

本記事の内容

新たな職場で新学期を迎える

2021年のオーストラリアでの新学期を迎えて約3週間が経ちました。

今年から希望し、代わって職場、
新しい職員のチーム、
全く知らないご父兄と
子供たち。

そして、ほぼフルタイムの勤務時間から、1クラスだけに減らした週に3日だけの勤務。

既に多くの気づきが自分の中でありましたが、結論から言うと、

ものすごく、幸せ!

毎日、感謝の気持ちでいっぱいです。

もちろん、年度初めは、教師にとって一番忙しい時期だし、やるべきこともたくさんあります。が、
それは頭に入って分かっている範囲の忙しさであって、動揺するようなものではありません。

先週は、英国からの変異種のコロナウイルスが海外帰国者の自粛するホテルから出て、
緊急ロックダウンが5日間行われましたが、それも、去年の4か月以上の
自粛を経験した我々メルボリアンにとっては、”短かっ‼”という感じで終えられた
ロックダウンでした。

一体、こんなに毎日感謝できる気持ちになれる。

新しい一日を”ワクワクしながら、子供たちが怪我もなく、生き生きと学べる一日でありますように”と、祈りながら始められる心の余裕。

何が、違うんだろう?と自分で考えてみて整理してみました。

Days of the week chart
Miku’s original photo

職場の人間関係ーひそひそ話をしない同僚たち

新しく配属された園は、園児数が一クラスに、22名までと限られているので、
私の受け持つクラスで働くスタッフは教師である私と60代の助手の2人だけです。 

そして、もう一つのクラスは、30代半ばの教師、そしてインド出身のITの修士を持つ助手という2人。

園全体でも職員は、たった4人のチームです。

4人で話し合って、意見を交換して、これが一番いい案だね!と決めればいいのです。

新しいチームになり、色々なことを決めなければいけないこともありましたが、
どんどん意見を言い合って、今年のこのチームにとっていいこと、
今年入園してきた子供たちと家族にとってベネフィットになるように
重点を置いていこうねと皆で決断しました。

前の園であったような、チームの話し合い中やそのあとに見られた、
数人だけによる”ひそひそ話”や、”私だけが忙しい、話しかけないで頂戴!”といった
つんつんという態度は、全く見られません。

前の職場を離れてから、心ないスタッフがとる、これらの幼稚な行動が
どれくらいリーダーとして園を引っ張っていた私の心に影を落としていたのか、初めて気が付きました。

ちょっとした、行動で、どんなに心が傷ついていたのか、その問題の最中にいる間は、自分で見えなかったのです。 
でも、その傷ついた心は、”不眠 😓”という形でしっかりと表に出ていました。

4人だけなので、お互いにオープンに話し合い、励ましあい、気遣いあって、
私が持っていくお茶菓子や、元夫が庭で育てたジューシーな桃を、喜んでシェアできる同僚たち。

軽いジョークを飛ばしながら、笑顔で働ける職場に来て、本当に、心から感謝する気持ちがよみがえりました。

新学期の疲れと、新しい環境で覚えることが多く、頭へインプットするべき情報量も半端ではありませんが、
毎晩、熟睡できています。😴


去年までの職場で、夜中に意識が目覚めて仕事の事、
同僚の態度を思い出して朝までまんじりとしてしまっていた
時期が、いかにストレスから来ていたものだったのか、
今になってみると分かります。 


体は正直なんですね。

Fresh jucy peach
元夫Sが丹精込めて作った大きな桃。
亡くなったひいおじいちゃんの畑から譲り受けた苗で育ててあってこんなに大きいのに中の蜜度は高い一級品です。

自分のウェルビーイングを見直さずに 必要以上に働いていた

『あの園には、すごくよく見てくれる先生がいるから。』と、口コミの評判が良すぎて、
どんどん他の地域から、私のクラスに子供を転園させて来てしまう親たち。

初めは、そこまで信頼してくださって、
ありがとうございます。
ご期待にご期待に沿えるよう力を尽くします。

と、思っていましたが、振り返ってみるとそれはおかしい話。 
結果として、通常学級なのに、発達障害児を始め、問題のある子供たちの率が
異常に高くなり偏りができてしまう現実に直面しました。

仕事量がものすごく多くなるし、手がかかる発達障害児の指導案や、専門医やスペシャリストへのコンタクト、
そして、家庭環境に問題があって、国の児童相談所から回ってくる相談。
回しきれない仕事量があっても、ひそひそ話す、態度で嫌味を取るスタッフに仕事を回すよりも、
自分でこなした方が早いし、気が楽なので一人でこなさなければならなくなる、ジレンマ、孤独感。

オーストラリアにいながら、

なんであんなに、奴隷のように
働いていたんだろう…

職務上の責任と評判に挟まれて、崩れていく自分を、慢性的に自分で勝手に抱え込んでいたわけですが、
働き方と、場所を変えることによって、その呪縛から逃れられた気がします。

もちろん、今まで築いてきた良い人間関係、地域の小学校コーディネーターとの絆、自分で自信をもって取り組んできた
園のプロジェクト、地域社会の中での交流などなど、手放さなければならなかったものもありました。

でも、勇気をもって、手放すことで、新しいスタートが切れることになりました。

私のポジションに後任で入った教師は…

私の後任に就いた教師は、元自分のチャイルドケアセンターを運営していたことがあるほどの
経験豊富な、熟年教師です。 

私が転園と、クラスの担任を一つに減らす働き方を希望した時、ハッキリとその理由を上司に伝えました。

はっきりと意思表示することは大事!

今まで仕事をしてもしても、裁ききれないほどの発達障害児が入ってくる。
プラス、家庭の事情や、国の児童保護相談所からのケースも半端なく多い。
この園に勤務する教師は、そこら辺を理解してさばけるレベルの教師でないときつい。
園を全体的に見るリーダーが在園していないなんて考えられない。 
リーダー配置を検討した方がいい。

この訴え、どうも上まで届いたようです。

今年から、園には今まで在任していなかったリーダーが派遣されてきました。 
残されるチームにとっては、ベストな対策でしょう。

先週、今年、私の代わりにポジションについたそのリーダーと話す機会がありました
彼女はすでに、電話口で疲れた声で

ここにテキストを入力

後任リーダーの切実な感想…

もの凄くありとあらゆる問題がの多い園だわ~。
1クラス定員枠いっぱいの33人も園児がいて。
ただでさえやることが多いのに、障害児もクラス内に5-7人もいる。
まだ始まったばかりだから、これから改善されていくだろうけど… 

と、話していました。

わかるわかる、そうなんだよね。 同じ仕事なのに、教師への負担が
極端に違う今のシステムはおかしい。
でも、デスク上で園児の定員数や、クラス配分を決めている管理職者
たちは、それが見えないし、問題なく園を回してくれる
スタッフがいればそれでいいのよね~。

勇気をだして環境を変えてみることは大事

今回の自分の体験から、いかに自分で勇気をだして行動を起こしてみることの大切さを新ためて感じました。

去年末、今年の勤務先を変えるか希望を出すかどうか悩んでいた時、リーダーから聞かれたことを覚えています。

新しい所に配属されて、今よりも悪い環境だったらどうする?

新しいチームが今の同僚たちよりも良いという保証は
全くないんだよ。

それでも、今の地位、評判、ステータスを捨てて新しい所にかける?

私も、それは考えなかったわけでもないし、新しい園で、また新たに一から
実績を積み上げていくのは大変だとも、分かっていました。

”何かを手放さなければ、新しいものは手に入らない”ということも、
知っていたので、勇気を出して、転園届を出したのです。

『これ以上、人間関係に振り回されたくない。』という気持ちと、
『どこに行っても私は、やっていける、やっていく自信がある』と、自分の中に自己肯定感があったことが
安定したポジションから思い切ってジャンプするきっかけになったのだと思います。

息子も「どこででもやっていけるし、また評判はついてくるから」と、応援してくれたし
私には、これしかないというしがみつく気持ちも、去年始めて見たサポートワーカーの仕事を登録して
他のオプションがあったせいで、心の余裕になったのかもしれません。

ハッキリ言って今の感想は。 

ズバリ‼   前の園には絶対に戻れません。(戻りません)

新しい園も、もちろん発達障害の子供も、家庭に問題のあることももいますが、
率としては、手に負えないようなものでないし、週末をつぶして奴隷のように
働く必要もありません。
Miku

『ああ、こんな気持ちで一日をワクワクしながら迎えられるなんて神様、ありがとう。』という気持ちを心で感じながら出勤してくるこの余裕。
何という違いでしょう。

ここ数年、スタッフ間の人間関係については悩まされましたが、そんな問題を
経験したからこそ学べたこと、理解できたこともたくさんあります。
後輩の教師を指導することがあっても、体験から伝えられることがたくさんあります。
これを読んでいる皆さんも、今、抱えている問題があったら、解決策が見つかりますように。

状況を変えたいとあなたが望むなら、必ず道はあるはずです。

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