【海外で副業】オーストラリアでサポートワーカーとして働く‐体験談2

Chinese New Year
本記事の内容

思っていたニーズとは違うけど

将来の事も見据えて、新しく挑戦を始めた、サポートワーカーというお仕事。

子供を対象としたクライアントさんがつくだろうと、
ウェブサイトに自分のプロフィールを登録したところ、
思っていた事とは違う方向で、
クライアントさんがつきました。

新しくコンタクトしてきたクライアントさんは、
私がプロとして登録している、幼児教育者という方からでなく、

日本語ができる、教えてもらえるという方にひかれてコンタクトしてきたのでした。

日本語を教えてもらいたい。
日本語のお料理もできたら、学びたい。

という希望を持った、20代初めの女性です。

持病があるために、NDISという障害を持つ方に降りる補助が、
国から出ているということでした。

登録しているサイト内で、顔合わせのVideoコールを行い、
クライアントさんのニーズと、私が提供できるサービスがマッチするか
確認後、’是非’ということになり、ご自宅に行きました。

とてつもなく恥ずかしがりや

万が一の時の、救急処置もできると思う。

日本語も教えていたことがあるし、
お料理ももちろん、教えることは
できるけど…

クライアントさんの、女性Vちゃんとそのお母さんと会って、
まず、彼女が、全ての質問に対して、お母さんの顔を
逐一、チェックしていることにすぐ気づきました。

持病のせいで自信がないのか、
服用している薬のせいなのか、
ただの恥ずかしがりやなのか、
はたまた、
何か家庭内の問題があって、母親の顔をチェックしないと
答えてはいけないような事情があるのか…

オーストラリアで教師をしているうえで、必須となる
”家庭内暴力”などの訓練を日頃から受けているせいで、
かなり深読みしてしまいました。が、

何度も会っていくうちに、
色々な生い立ち、
家庭事情、
もちろん、性格もあり
今に至っていることがわかってきました。

そして、お母さんが私にこの仕事を託した意味が、

ただの持病のためのサポートと、日本語を教えるだけでなくて

それ以上に、
一人の女性としていつか旅立つための準備を
手助けすることにあることを。

話していて、気が付きました。

教師の仕事が役立った

初め、私がVちゃんに、何を質問しても ’シ~~~~ン。😓’

質問の仕方を変えたり、あれこれ手を変えて、話題を探そうとしても、

’チーーーーーーーン。 😖’という関係でした。

一体何羽の、閑古鳥が
私の頭の中を羽ばたいていたことでしょうか。

でもだんだん、彼女も慣れてきて、ポツリ、ポツリとちょこっと話す、
会話の節々から、どんな学生生活を送ってきたのか、
決して、楽しいものでなかった
中高時代の様子までも、手に取るようにわかってきました。

学校で人に、’ブス、醜い’と中傷されてきた事実を、
短く彼女が言葉にしたとき、
教師として、親として、胸が締め付けられました。

「辛い目にあってきたんだね。
頑張って、生きてきたんだね。」っていうのが精一杯でした。

普段、行動や感情を言葉に出すことがまだ上手にできない幼児を相手にしている分、
行動観察から相手の様子を読み取るのが、専門になっているせいか、
彼女の幼少期からの様子や、今に至るまでの性格が、もろに見えてきました。

人はいつから自信を無くすのか…

難関だった、彼女とのコミュニケーションも、週を追うごとに改善されてきました。

がっつりと日本語を学びたいわけでなく、日本をもっと知りたい。

昔、習っていた日本語を、また話せるようになりたい。

日本旅行に行った時の、あの美味しかったお料理をできれば作れるようになりたい。

そういう彼女の思いも、口には出さないものの、
会話から思い図ることができるようになり、
その目的に合ったプラン、そしてゲーム中心の日本語学習を
取り入れることができました。

「私バカだから。」とどうしたら、
人はそこまで、自分を卑下してしまうようになるのか。😢

考えた末に、持ち出したトランプの神経衰弱。
一応、日本語で、出したカードの数は、練習させて言葉にさせますが、
あくまでもゲーム性が受けて、このカードゲームのおかげで、彼女と距離感が近くなりました。

Miku

「すごいね~。
記憶力がいいんだね。
それは、Vちゃんの特技だね!」

と、繰り返し伝えたときの、彼女の顔は喜びで輝いています。

幼児が、できたことを褒められて得意になる、
そしてもっともっとやりたくなる、どんどん新しいことを覚えたり学びたくなる方法そのものです。

あんなに、

自信に満ちて、
”なんでもできるぞ。できないことはない。

と世界を相手にたくましく立ち向かう幼児期から

自信をそぎ落とし、個性をなくし、
生き生きと喜びをもって毎日を生きる力を失ってしまうのは、

学校生活という
名の型にはまった教育のせいなのでしょうか。

それとも、
いじめることで人よりも上位にたった気持ちになってしまう集団行動をとる、
非情な友人関係のせいなのでしょうか。

教育に携わるものとして、個人的にとても興味がありますが、
その答えは一つではないでしょう。

私の訪問を心待ちにしてくれている

もう一つ、Vちゃんとの距離感を縮めることになったのが、お料理です。

彼女のお母さんがかなり、料理上手でも、彼女自身はお料理初心者。

それは、初めに、小学生家庭科で誰もが作れるカレーを作らせてみたときに気が付きました。

野菜の皮をむく、包丁を持つ、肉を切ったまな板をきれいに表せるところから始めました。

でも、彼女はちゃんと私が言ったことを次の時まで覚えています。

真面目に、料理の手順を自分のノートに書き写して、自分のレシピ集を作っています。

Miku

「あれ、この前のこと、ちゃんと覚えていているんだね。 
料理の腕が上がってきたね~。」

という励ましが、彼女に自信を与えていることは一目瞭然です。

一緒に作る私も、嬉しいです。

先週、彼女が日本のレシピ本から選んだメニューは、
アサリがメインになっていて、一緒に市場までアサリを買いに行くことになりました。

旧正月をまじかに控えたアジア人街の市場は、この時期だけに見られる品々で
いっぱいでした。

For ancestors
旧正月用に仏壇へ捧げるお供え物がアジアン食品店に行くと
所せましと用意されています。
Fuji Apple
旧正月ように特別に”平安”と彫りが浮かび上がった大きなりんご。
特別に袋をかけて作ってあるようです。

一緒に選んで買ったアサリを使って作った、アサリとレタスのスープ。

家族のためにも多めに作って残しておいたスープ。

Miku

家族はVちゃんのスープなんて言ってた?
美味しいって食べてくれた?

今週、訪問した時に聞いたら、

恥ずかしそうに、大きく頷いたVちゃんでした。

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