長期のお休みに入る間、知られざる、幼稚園の先生のお仕事の一つ。
それは。。。
幼稚園のペットのお世話です
うちの園では、Stick Insect =ナナフシを飼っています。
クリスマスから新学期が始まる2月までの約6週間の間、スタッフ 私がお世話することになります。
一匹ぽっちのナナフシ君
ナナフシは、木のように見えて鳥などの天敵から身を守る面白い生態の昆虫で、草食で、飼育もしやすいし、
子供のペットにはお勧め!と、オーストラリアでTVによく出て名の知れた、Dr.ハリーも、番組で取り上げてい
ました。
他の園で飼っていたナナフシが卵を大量に産んでいて、かなりの数がふ化したのを、分けてもらった4-5年前から、
近隣の園で、ナナフシを飼うようになりました。 先生の好みと判断にもよりますが。

慣れないとフンなのか、土なのか、木の実なのか全く見分けがつかないナナフシの卵。
でも、今では、すぐ見分けられますよ。
幼少期、田舎で育ち、昆虫、ザリガニ、
メダカ、カエルの卵などの採取が好きだった私は、ナナフシも、是非飼って、
子供たちと観察して育てたいと思いました。
かごは、園児に叩かれたり、押されたり、振るわれたりしても安心な、プラスティック製の御殿です。
なぜか、2020年は、地面に落ちて、まるでフンなのか、木の実なのか、分からないような卵から何匹も、ナナフシが
ふ化した日も関わらず、全て、短命で、今、生き残っているのは、たったの一匹。

こんなに新しくて大きなナナフシ君の住居。でも仲間はどんどん減って、一匹ぼっち。広すぎるリビングルームです。😢
一匹で、寂しいだろうな、可哀そうだなと思いながら、せっせと子供たちとお世話してきました。
ナナフシのように固まって動かないスタッフ
ペットといえども、虫といえば虫なので、苦手意識が強い若手のスタッフ。
保育中も、子供たちの手前、興味がある様子を見せていましたが、誰一人、餌を変えたり、世話をしたり、
ましてや

僕、触ってみたいな。
蓋を開けて~。 虫を触らせて~?
と、子供に言われようなら、そそくさと、
などと、言葉を濁して、どの職員も、直接、虫を触ることを極力避けていました。

何でだろうな~。
触ろうとすると、危険を察知するのかビクッと身体を固まらせて、木の枝のようにカモフラージュして、まさにStick Insect の名の通り。
可愛いし、嚙むことも、刺すこともないから無害なのに。
おまけに、草食でガムの葉しか食べないから、フンも無臭で、
世話しやすいのにな… と呑気に考えているのは私一人のようです。
この夏休みが明けたら、他の園へ転園する私は夏休み中、今の園に残るスタッフに、ナナフシ君のお世話ができるかどうか聞いてみました。
すると、皆、たちまち、ナナフシのごとく身を構え、動きを止めて、誰かが「私がやる」というのを言い出すまで
シーンと静まり返ってしまったのです。見事な、護身術です。😁
結局、私がお世話することになり、家にたった一匹のナナフシ君を持ち帰ってきました。
ガムの葉は400種類以上ある
コアラも食べるガムの木の葉っぱは400種類以上もあり、ナナフシの大切な餌です。
園では、私の観察の結果、滑り台の隣のガムの木の葉が、一番好みだということが判明し、その葉を子供たちと
一緒に取り替えて、お世話していました。
家の近所で、前回夏休み中に与えていた、葉っぱを取りに行ったところ、ガムの木が伐採されていました。😱
仕方なく、別のガムの葉をとって与えていたところ、どうも、食らいつきが今一つで、元気がないように見えたのです。

ナナフシ君がお好みのガムの葉を選べるように3種類用意しました❣
そこで、今日は、買い物リストに
” Stick Insect のエサ”と書き込み、
公園で、葉っぱを探しました。
散歩してるでもない、エクササイズを
しているわけでもない、ガムの木の葉を
きょろきょろ見分けながらあるく
アラフィフおばさん。
他の人が見たら、怪しかったことでしょう。
でも、国土が広いオーストラリア。
昼間の公園に人はいませんでした。(¬_¬ )
園で与えていたのと似ている葉っぱを探して、お好みを選んでもらえるように三種類、ナナフシ君にご用意してみました。
「食べてもらえるかな~。 一匹だけど、せめて食欲をだして、元気をつけてほしいな。」と、願いつつ、
ナナフシが活動する、夜までじっくりと様子を見よう。と構えていたところ。

ナナフシ君はどうやら右側の細めのガムの葉がお気に入りだったようで早速、実食。
エサを入れて間もない、しかも昼間の間に、さっそく、ナナフシは実食して、一番細めの葉っぱ (やっぱり、園で与えている葉っぱの形にそっくりだった)に、歯形をつけていました。

ふっふっふ。
ミッション成功。
ナナフシ君の好物が見つけられてよかったわ。
また、来週新鮮な葉っぱを取りに行ってあげよう~。と、
1人ほくそ笑む、私です。