Gちゃんの療育サポートを始めて2年以上が過ぎました。
発達の障害などの理由でサポートが必要であるにも関わらず、長いWaiting List期間や、サポート要員が足りないなどの理由から、一番子供と親御さんにとって、援助が必要な時に力になりたい。
自分が持っている強みを生かしつつ、収入源の可能性を広げたいと思って、始めた仕事です。

2年間という長期にかけて、じっくりと、Gちゃんそしてご家族と関わってきて
気づいたことを書いてみたいと思います。
言葉が出てくるまでの長い道のり
週に一度、毎週土曜日の午後、3時間Gちゃんと”遊んでいます”。
一言で”遊び”と言っても、言語発達を促すために、
目的をもって様々な遊び道具や、興味を持てそうな本、
工作、絵画遊びなどを持参して、
3歳児が3時間飽きずに(=部屋から出ていかずに)楽しく遊ばせることは、
簡単そうでかなり技術と準備が必要であることは、
幼児に関わったことがある方なら容易に想像がつくでしょう。
幸運なことに、幼児教育は、私の本業はですから、職場で受けた研修の内容を取り入れたり、
新たに習得したテクニックを使って、Gちゃんの反応を見てみたりすることができます。
私自身が園で使い、子供たちに好評だった遊びや、道具を3時間の遊びの中に、
取り入れることもできます。
Gちゃんの反応を見ながら、どんな遊びが好きで、集中して取り組めるのか、定型発達でみるとどのあたりの
言語能力、認知力なのかを考えながら、発達を促すために遊びを考えることは、日頃から本業でやっている仕事と
変わらないので難しくはありませんでした。
それでも。。。🙄
Gちゃんが発語を始めるのには、思った以上に時間がかかりました。

3a テクニックという、エビデンスに基づいて幼児に働きかける言語学習を、
1:1で試せる環境で使ってみるのが効果的なのでは?と考えて、
遊びの中で意識的に、そのテクニックを試して、発語を促してきましたが、
Gちゃんが魔法にかかったように話し始めることはなく、
あの手、この手と、毎週いろいろとアプローチを変えて取り組んできました。

一応、3a アプローチの有取得者でもあるのですが。
何事にも、特に、人間の発達、成長には、
時間と忍耐が試されるのだと、思い知らされました。
なかなか、言葉がでてきづらかったGちゃんでしたが、
遊びの中で、おもちゃ遊びをしながら私が使う言葉や、フレーズを
じーっと聞いて、真似することから始まり、
だんだん、単語が2語文になり、
会話になってきました。
もちろん、Gちゃんは私の他にも、専門の幼児言語セラピストや、作業療法士のセッションにも行っているし、
幼稚園にも通っているので、全ての総合的な働きかけが実を結んだと言えます。
でも、療育サポートを初めて1年もたたぬ間に、
どんどん言葉を理解できて、発語できるようになるのを見ることは、
とても嬉しいことでした。
できないことでなく得意なことに目を向ける
Gちゃんに発達の遅れがあることは、私も家族も承知の上で生活していますが、
毎週遊びの中で、気が付いたことをサポートの最後にご両親にお伝えしてきました。



「今日は、OOを上手にやっていました。
2週間前はできなかったことです。」
とか、
「形の認識が得意ですね。
パズルでも、無理にはめ込もうとしないで、
ちゃんと形を認識してからその空欄へ、パズルをはめ込んでいますよ。」
などなど、1:1で関わっているので、Gちゃんの特技に気が付くことが
楽にできるのです。
それを聞いたお母さんの言葉は、忘れられません。



いつも、できない、遅れているというところを指摘され続けているので、
Gができること、得意をするところを言ってもらえて嬉しい。
そんな機会はあまりないことだから…
この言葉を聞いて、教師としてものすごい気づきを受けました。
お母さんが言っていること、私は、いつも自分の担任する子供の父兄にやっていることです。
その子供の良い所、良い面、特技、人よりも優れているところを褒めて伸ばしているでしょうか?
結構、学校に上がる前に”oo できるようにした方がいい。” などなど、
足りないところ、下手な点の方に目を向けてしまいがちです。
Gちゃんの療育サポートをしながら、
教師として頭で認知しているテクニックを1:1の関わりで試すことができて、
ご家族の関わりを見て、
そのご両親の本音を聞いて。
教師として長い間、働いてきましたが、新たな気づきをGちゃん家族から受けています。


幼児期から国の補助金を利用する
Gちゃんの成長をサポートすることができ、
ご家族には”Miku、今日も本当にありがとう。”と毎週申し訳なくなるほど
感謝され、人助けになっているという自己肯定感が
爆上がりのこの療育サポート。



一番、嬉しいのは、私がこのサポートをして間の料金が
国の補助金、NDISから出ているということです。
私がGちゃんをサポートしている間、ご両親は上の子供たちと気兼ねなく関われたり、
特殊な食事療法をしているGちゃんの食事の作り置きをされたりしています。
Gちゃんのご両親は、幼稚園教師の資格を持つ私とGちゃんが
個人で時間をとり、言語療法、作業療法なども取り入れた総括的な、
目的をもつ遊びをとおして、生活のクオリティを向上させることになっていると
認可を取り、私のサービスは補助金でまかなわれているんです。
全てのお子さんが、同じようなサービスを受けられるとは思いませんが、
国の補助金を申請して、幼児期から必要な援助を受ける動きはひろまっていると肌感で感じています。
(私の担任するクラスでも、軽度の発達に遅れがみられる子供たちの家族がNDISを申請することに対して
バリアがなくなりつつあり、多くの子供たちが恩恵を受けています)
まとめ
私が持つ強みを生かし、人助けをしながら
収入の幅を広げるために始めて見た副業ですが、
自分に無理のない範囲ででき、
こんなにも感謝されて。
私の方こそ、感謝でいっぱいです。
毎週、Gちゃんと遊ぶ道具や、工作・絵具などのセットをバッグいっぱいに持ち帰り、
喜んで帰ってくる私に、息子は
「それって、お仕事じゃあないみたいだね。」と
言っています。
”仕事だから”という義務感が無いのが、私の顔に出ているのでしょう。



”孫に会いに行くばあば”って、
こんな感じなのかな~なんて、
ひとりこっそり考えています。