【保存版】オーストラリアで子供の発達に悩んだら~PSFOの存在と保健婦

Fairly town

ビクトリア州教育省が補助金を出している、”Preschool Field Officer プリスクールフィールドオフィサー”という存在をご存じですか? 小学校へ上がる前の、政府の公認する幼稚園プログラムに入っている
子供たちの言語、行動、子供の情緒、身体的側面などの問題がある場合、幼稚園の先生のコンサルタント役として、Preschool Field Officer (PSFOと略する)を頼むことができます。

本記事の内容

知っておくと安心 PSFOの役割について

子供の発達、行動、情緒などの面で遅れや問題があって心配。

miku
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PSFOのヘルプを頼みましょうか?

どなたでも、無料でサービスを利用できます。

先生を通さずに、ご父兄が直接、市役所などの公的な窓口から、サービスを頼むこともできます。

幼稚園に通い始めて、何か問題があったら、まず、担任の先生に話して、相談することが、第一になりますが、より深い問題解決を望む場合、

PSFOから
幼稚園の教師を支援するためのコンサルティングサポート、リソース、

実践的なアドバイスを含む、地域に対応したアプローチを受けることができます。

 

PSFOの役割は…
⋆子供の発達や学びに気がかりなことがある場合、幼稚園の保育中に見学に来て、集団生活の中の、子供の実際の様子を観察に来てくれる。⋆子供が園の保育に馴染めない、言語をはじめ、情緒や発達に問題があり、幼稚園の先生と連携して、その子供にあったプランを立てたい場合や、単に相談したい場合。保育中の様子を見に来てくれて、親や、先生のコンサルタント的な役を務めてくれる。

⋆発達障害などが疑われる場合や、発達の遅れがある場合、必要なサポートを受けられる施設や、手続きの手伝いをしてくれる。

⋆4歳児幼稚園プログラムの二年目を申請するかどうかの判定の相談に乗ってくれる。子供の遊ぶ様子を保育中に見に来てくれて、幼稚園の先生と共に、総合的に判断する橋渡しになってくれる。

特に、最後の、幼稚園セカンドイヤーを申請するかどうかは、子供の集団生活の様子を実際に見る機会が少ない親としては、決断をつけがたい問題になりますが、PSFOが独自の視点から、見てくれるので、  彼らの意見は貴重なアドバイスになります。
幼稚園セカンドイヤー申請については別の記事に載せてありますので、ご参考までにどうぞ。
オーストラリアの幼稚園 4歳児プログラム2年するってどういう意味?
cognitive block

図合わせ by Miku

経験豊かな保健婦さんの相談も受けてみる

子供の発達や行動に気がかりなことがあったら、誰に相談しますか?
ママ友?相談する人がいないよりも、話を聞いてもらって親としてはすっきりするかもしれませんが、問題の解決にはなりません。

日本人のママ友は大体 「大丈夫だよ~。気にしすぎだよ~。」と慰め役に回ってくれることが多いかもしれませんが、集団生活の中の、お子さんの様子、年齢に応じた発達段階を理解したうえでのアドバイスでないかもしれないので、それでOKにするには、少し、頼りないかもしれません。

 

もし、オーストラリアで幼稚園に上がる前の段階で、子育て上の問題が派生したら、
”Maternal Health Nurse 保健婦さん”に相談するのが一番です。
彼らは(ほとんど女性が多いですが)看護師の免許に加え、保健婦の免許の勉強をさらに2年間積んで、乳幼児全般の話題に幅広く知識があります。私の園の敷地内にも、保健婦さんがいて、彼女と子供の情報を共有して、親御さんとお子さんの全体的なサポートをしています。

 

保健婦さんと情報を共有できるのは、入園時に提出するEnrolment Formの中に、私たち教師が、保健婦、学校、 その他のスペシャリストと子供についての情報を共有してよいという同意書があるからです。

保健婦さんには、子供の身体的な成長、食事、排せつ、睡眠、歯、予防注射、発達の遅れ、そして、
お母さんが、楽しく子育てを行えているかどうか、お母さん自身の産後の身体的精神的現状などの
問診も含めて、相談に乗ってくれます。心強いサポート役です。

もしも、英語でのコミュニケーションに自信がないという場合は、州の取り扱う通訳サービスを無料で利用することも可能です。通訳サービスは、事前に保健婦さんにその必要性を伝えておけば、アポイントの前に、準備してくれます。

希望者は無料で受けられるPSFOのサービス

Monocro paint

Original photo by Miku 幼児だからと言って、いつも原色カラーでお絵描きするわけではありません。 たまに、モノクロでの絵画を楽しむことで見えてくるアートもあります。

 

さて、PSFOのサービスは子供が幼稚園に入ってからになります。

補助金の関係上、4歳児幼稚園プログラムでしか、今のところPSFOのサービスを利用することはできません。
「幼稚園での子供の様子は、先生から聞いているから、PSFOを利用しなくても大丈夫!」という方。
個人的な意見ですが、セカンドオピニオンとして、PSFOを利用しないてはないと思います。

 

特に、お子さんが、民間のチャイルドケアセンター(保育園)の幼稚園プログラムに通っている場合や、先生の経験度が浅くて少し頼りない場合。絶対に、セカンドオピニオンは必要です。

今まで、「民間のチャイルドケアセンターに行かせていました。学校へ上がる前の幼稚園は、チャイルドケアセンターでなくて、しっかりとした幼稚園専門のプログラムに行かせたい」という理由で、
うちの園へ転園させて来るご父兄がわりと多い確率で、いらっしゃいます。

 

チャイルドケアセンター内の幼稚園プログラムも、大学を卒業して免許を持った、幼稚園教諭が担任
しなければいけないという規定になっているので、そんなに質の悪いところはないと思われますが、
たまに、民間のセンターでは、”お客様を失いたくない”というビジネス観点から、ご父兄が子供の問題行動や、遅れという真実を父兄に伝えないことが多いようです。もしくは、若い経験が浅い、新卒の先生が、発達障害や、言葉の遅れに気が付かないというケースもあります。

何も子供の実態を知らされないまま、公立の幼稚園へきて、問題発覚!😫 という事態が起きること多いです。

オーストラリアで、働き始めたころ、この問題に何度もぶつかり、何故?(。´・ω・)?と不思議におもっていましたが、事情を熟知している今は、よくわかります。先生の経験が浅くて、問題に気が付かなかったという場合もあるし、気が付いていても、ご父兄へのアプローチができなかった、もしくは、嫌な思いをさせて退園(お客様が減る)してほしくなかったという場合が多いようです。

 

PFSOは、州の教育省で助成金がでているので、4歳児幼稚園プログラムを実施しているチャイルドケアセンターであれば、民間の経営でも、サービス可能であることを覚えておいてください。

 

発達障害へのケア、アシストにも強い味方

幼稚園で発達の遅れがみられる場合、PSFOと相談して、「このまま成長を見守って様子を見ましょう」という場合と、「いや、直ぐにPediatrician小児科専門医に診察してもらいましょう」という場合など、ケースバイケースですが、PSFOは、どこの機関で、どれくらいのWaiting List(待ち期間)が必要かという情報まで持っていることが多いので、心強いパートナーになります。

私も長年教師をやっているので、地元の小児機関、セラピーの待ち期間など大体知っていますが、PSFOは、最新の情報をいち早く取り入れられる立場にいるので、彼らの方が情報量としては上です。

 

PSFOは、元幼稚園教師だった方、発達専門を研究されてきた方、病院内のソーシャルワーカーを経て職に就かれた方など様々ですが、ほぼ全員、経験豊富な人が多いし、ビクトリア州内で、PSFO同士でのつながりや、研修でのネットワークが確立しているので、どんな相談でも受け付けてくれます。

 

まとめ

PSFOの役割、それ以前に相談できる保健婦の役割についても触れましたが、使えるサービスにどんなものがあるのか、いざという時に知っておくと安心です。

幼稚園同様、PSFOも、ご父兄とのパートナーシップを大事にして、決して強制的な態度をとったり、
批判的な意見を投げつけてきたりすることはないので、安心して利用できると思います。

何らかの理由で現れる子供の問題行動や、発達遅滞が、どこからくるものなのか。
たんに一時的に、日本語と英語の両方を習得しようとしている環境から来ているのか、それとも、
もっと深い所からきているものなのか判断しがたい場合なども含めて、相談してみるのも一案です。

ご両親が自信をもって、楽しみながら、海外での子育てをしていけることを願っています。

 

 

 

 

 

 

 

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