可能性を秘めている子供にダメ出しは必要ない

eye catch with yellow flower petal

年間で4学期制のオーストラリアの学校制度。
幼稚園も同じ方式になっていて、年度の中間として、親と個人面談を終えました。

受け持ち全員の親御さんと面談し、その時に、はっと気が付いたことについて書いてみようと
思います。

おはずかしいですが、、教師としての反省、失敗談になります。💦

人の指導をする立場にある方や、親御さんが、私の失敗を参考にしてくださればと思います。

本記事の内容

ダメ出しは必要ない

1年間の中間を迎えた8月の初め、恒例の、園児の父兄面談を済ませることができました。

一人一人の子供の長所、保育の中で見られる成長してきている点、そしてこれから半年、
卒園していくまでに、もう少し伸ばした方がよいであろう点などをまとめて、
教師として、例年通りの面談に臨みました。

海外の子育ては長所に目を向け、その個性をより伸ばして特性を伸ばしていくことが多いので、全体と比べて少し足りない点、標準に達していない弱点、伸ばした方がいいであろう点などに注目する日本の教育とは、かなり違います。

日本で、育ち、義務教育から大学までを出た私にとって、その発想、見方を変えて指導することには、当初かなり苦労しました。

でも、それでも長年、この国で、教師をやっているので、
そこはポイントを押さえて、サンドウィッチ方式を心得たうえで、難しい話し合いに
臨むことは慣れているはずでした。

hurger
サンドウィッチ方式とは。。。
例えば、言いにくい話(本題)があったとた場合、その本題に入る前に、
ワンクッション、そしてもう一ついい話を添えて、会話が馴染んだ後で、
ちょこっと本題に入る。
その本題を話したあとは、また、一ついい話をいれ、最後にもう一つ、
いい話で締めくくる。
つまり、サンドイッチを中身を詰めるような感じで、伝えにくい本音は
あくまでも真ん中にちょこっとでいい。後は、他の物とパンで締めくくる感じ。

これが、この国で一般的に取られている面談方式であって、私もその昔、研修で、
ご父兄へのカウンセリングや、話しにくい話題を扱う際には、この方式を使うこと。
そして、その会話をするにあたっての一番いい、座る場所(Positioning)などまで、
指導を受けた覚えがあります。

教育熱心な親御さんにたのまれて真実を伝えたものの

今回、失敗したと強く反省しているのは一人の自閉症スペクトラムを持つ子供の親御さんへの
面談です。

ご両親揃って、ものすごく教育に熱心な方々で、
スペクトラムだからと言って、できないことはないはず、その課題については、
親子で話し合い、家で練習させて、必ず克服させます。それが、その子のためだから。
という方針の方々です。

前学期に、その子の小児心理学カウンセラーも、園にその子の様子を見に来て、同じように
『問題だと思われる行動があったら、知らせてください。 個人カウンセリングで、
その問題行動について、重点的にフォーカスをあてて、訓練しますから。』

と、言われていました。

miku
miku

「オーストラリアなのに、しっかりと現実をとらえて、弱点を克服しようとされているめづらしいご両親だわね~。」

と、少し関心つつも、その彼らの言葉通りに、その子供の行動記録、長所や、集団の中で見えてくる少々困った点なども、具体的なエピソードをあげて記録していました。

そして、面談の時に、その具体的なエピソードがあれば、どんなにその子供の園での様子、
成長発達の全体像を把握しやすいだろうかと、記録をまとめて、資料として用意していました。

さて、その子供の面談当日、限られた時間の中で話さなければならない話題も数あったので、
サンドウィッチ方式の ’ほめるべき部分もそこそこに’、その資料を見せて本題へと
入ったのです。

その資料を読まれた母親の表情が一瞬、曇ったことに、私は気が付きました。
説明を一通り済ませて、何か質問があるかという時間も取りました。

面談の最後は、表面上、

ありがとうございます。これらの点について、子供も交えて、家でよく話し合って、
これから向上させていきたいと思います。』とは言っていたものの、私は、その母親の顔色が
曇った事が、気になっていました。

教師としてお願いされたことをしていたのに、やはり、まずかったかな…。
小児心理カウンセラーにもお願いされていた分、しっかりと資料をつくったけど、本音を出し
すぎたかな?と言う気持ちがしていました。

親の気持ちを忘れていた

先週、副業でやっている療育サポートのクライアントさんとお話ししているときに、
ちらっと”親としての本音”が出ました。

その時に、
『あーそうだった。これが、あの面談の時の、お母さんの気持ちだった。
なんて私がいけなかったんでしょう。』と言う反省で、一杯になったのです。

会話はこんな感じでした。

クライアントさんは、言語療養士さんや、作業療法士さんと、療養を終えたとき、
まとめとして、自分の子供の、できない点、遅れている点、これから伸ばして成長を追いつかせる点を、目標を掲げられることが多いけれども、子供の良い点について褒められる事はほとんどない

その点、私が療養遊びをした後に、クライアントに、

miku
miku

「今日、OOちゃんは、こんなことができてましたね。
前よりも、ここが伸びていますね、成長を感じますね。」

という話を聞けるので本当に嬉しい。ということでした。
療養士が、今後の目標設定として、できない点をあげなければいけないことは頭では分かっていても、どうしてもできないことばかりを指摘されると、親として感情的に辛い。というのが本音なのでしょう。

この話を聞きながら、私は、顔を曇らせた、母親の事をすぐさま思い出しました。

「何ということをしてしまったようでしょう。
大事な、世界で一番愛情を注いでいる子供に、ダメ出しを、しかも
ダメ出しの一覧表をわざわざ、渡してしまったのです。」

一体、私って、何様なのでしょう。
何で、そんな、親の気持ちを踏みにじるようなことをしてしまったのでしょう。

まさに、良かれと思ったことが、裏目に出てしまう行動でした。

大失敗で、ものすごく反省です。

pink flower
庭から取って活けた小さなつぼみを持った花。  春の陽気と共に、少しずつつぼみが開花しています。

言わなくていいこともある

一言多かった。
言わなくていいことを言ってしまった。

そんなことを自分の中で反省していた時に、庭からとって花瓶にいけていた小さなピンクの花
が、日を追って、少しずつ開花していく美しさに目をうばわれました。

ピンクの花が沢山集まっている庭では、その美しさは目立ちませんが、こうして活けてみると
その小さな花にも、花びらや、がく、そして微妙な色合いがあることに気づきます。

花が開花する時期も、バラバラで、朝、起きて見ると、つぼみから新しい花が、咲いています。

ああ、これって、子供と同じだ。

いっぱひとからげ、クラス全体でみると、見えにくい一人ずつの子供。

でも、よく目をこらして、全体でなくて、個としてみると、色合いも個性も花咲く時期も、
一つずつ違う。

そして、それぞれが本当に、小さくてはかないけど、美しい。

いびつな部分もあるし、つぼみの開花が遅いものもあるでしょう。

でも、必ず、いつか花は咲きます。

私は、余計なことはせず、その花が、それぞれのタイミングで一番きれいに開花できるよう、
ただ、お手伝いする立場にあることを忘れず、初心に返ることにします。

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