いくつになっても、新しい挑戦や、刺激は大事ですよね。
私は、アラフィフになる数年前に、今まで子供の送り迎えや仕事中心であった生活、
そして、運動不足を解消したいと思い、
身体を使った新しいアクティビティーを初めて見ようと思い、
ネットで検索して、近場にある”卓球場”に問い合わせてみました。
そこから始まった、
癖のつよい、人生の先輩方(50代から80代までの幅広いシニア層)とお付き合い。
何だかんだ言って、早5年になります。
ここから始めた卓球で、オリンピックに選出されることも、体重が激減したという体験談は書けませんが、
人間ウオッチングで得た、かけがえのない気づき、
終活を自分らしく生きる秘訣をまとめて書いてみたいと思います。
ティーンエイジャーならぬ Keen Ager( 熱中する年代)と言うちょっと癖ある集団
アラフィフを迎える前、
多分、当時、高校を出た頃の息子の子育ても、一段落がついたし、
一人で何かをはじめたい、何か、身体を動かせるような事。
それまでの人生で、温泉施設で浴衣を着たままお遊びする卓球以外、そのスポーツに勤しんでいたわけでは
決してありませんでした。
いろいろなアクティビティーを考え、そして自分の性格も知ったうえで、
気軽に卓球というスポーツを始めてみることにしました。
ネットで問い合わせた卓球場に、たまたま私の仕事の休日に当たる火曜日に、ピッタリのグループがあると聞いて、
一人で出かけてみました。
ラケットももっていないし、何を着ていくのかわからず…

ラケットは貸してあげるから、
一度見においで~。
と、言われ火曜日に卓球場をのぞいてみると。
そこは、私の知る限りの認知度でカテゴリー分けすると、
老人クラブでした。
卓球台がバーッと10台ほどあって、
見るからに、リタイア生活を楽しんでいるスポーツウェアを着こなしたご老人が、50名ほどいらっしゃる室内。
リーダーの方を紹介してもらって、ラケットも貸してもらい、皆にニコニコ紹介されたけど、
ちょっと、50歳に達していない私が入るには、ちょっと~。と、
自分の中では、二の足を踏んでしまいましたし、
80代の方もいると聞いて、なんとなく違和感を覚えました。
しかも、この老人クラブ(ああ、失礼しました、卓球グループでした)は、
その名も、
Keen Ager キーンエイジャー、
(日本語で言うと、熱烈な/熱中する年代とでも訳すのがいいでしょうか?)
ティーンエイジャーをかけて、そう名付けられたようですが、
ちょっと、ご冗談が強すぎ~。💦という印象がするほど
さまざまな、ご年代のご老人が入っていました。


シニアの方から溢れ出る人間味
このご老人方。
球を追う姿を見ると、
驚くことなかれ、
もの凄く、動きが速いのです。



すっ凄い!
さっきまで、歩き方がよぼついていたのに、
この球を追う、素早い動きは、一体どこから?と、
もの凄く興味をそそられ、
そして、
自分の下手さに驚き、
変化球サーブを打ってくる、おじいさん、
受け答えが、チンプンカンプンなのに、なぜか笑ってしまう、おばあさんたち。
そして、会う人会う人が ”よく来たね~”と言って温かく受け入れてくれて。
キーンエイジャーのマネージャーさんが、
”この子が、新しく入ったMikuだよ。
幼稚園の先生だけど、今日は仕事お休みらしい。
よろしくね~。”と、
沢山のご老人に紹介してくださるたびに、



そ、そんなに大々的に紹介はやめて。
ずっとこのグループに来るかどうか、
まだ決めていないし。
ちょっと、私まだ、このグループには
若すぎると思うから~。
と思っていたのですが、
いつの間にか、人生の大先輩になる、シニアの方々の魅力、
一人一人から醸し出される不思議な愛らしさ、魅力に、気づき始めました。
人生を先ゆくシニアの方々に見出した共通点-あくまでも個人論
何だかんだ、毎週火曜日にその卓球場へ通うことになったのは、
何故だろう?と、自分でも振り返ると不思議になりますが、
やっぱり、卓球というゲーム性?
たかが卓球されど卓球で、
ちょっと体動かしてだけども心拍数が上がり、
こんなに汗ってかくもんなんだね~というほど、意外と運動にもなって。
でも、平均年齢70代の中に50歳前の私が、輪の中に入れて、
皆さんに可愛がっていただけたのは、
そこに集っているシニアの方々のお陰でした。
通っているうちにいろんな人と顔見知りになって、
リタイア前の、お話も聞けたりして。
気が付いたことは、やっぱり長年就いてきた仕事や、生き方は顔に出るという事かな。
とても、面倒見の良いいつも、声をかけてくださるおばあさん。
聞いたら、リタイア前は、看護婦さんでした。(やっぱりという感じ)
一緒にプレーはするけれど、無駄口はたたかず、向こうからは挨拶ぐらいしかしてこない無口なおじいさん。
彼は、昔、庭師だったと。 これを聞いても納得しかできなかった。
他にも、最高裁判所の被告らのに付き添う職員。
車のエンジニア、
少年刑務所の職員、
ヨガ教師、
大工
語学教師などなど。
それはそれは、多岐にわたっていましたが、その仕事を言われてみると、
その人のお人柄に何となくそれが出ていて、おもしろいな~と、
ますます密かな人間ウオッチにはまってしまいました。
皆、個性があって、年齢も別々だし、多分、今まで生きてきた経歴も誰一人同じ人はいないはずです。
でも、私はここにきている人たちには共通点があるな~と、
気が付きました。 (あくまでも個人論としてみてください)
*よく笑う
*親父ギャグも含めて、冗談をよくいう=ユーモアのセンスがある
*弱い人、容姿や意見の異なる人にも寛容
*意外とハイテクでスマホやネットを使いこなしている人が多い
*自分の体の限界を知っていて、無理はしない
*人と一緒に小さなことにも喜ぶ姿勢がある
*リタイアしても1週間の予定をきちんと立てて、自分なりのリズムある生活パターンを持っている
*経済的にそこそこやりくり上手であったり、何らかの収入源をいまでも持っている
*自分の事を話すよりも、聞き上手
*体のどこかしらが痛かったり、何らかの持病持ちであっても、それはそれとして受け入れる
*膝、人工股関節置き換え手術、白内障のオペなど、経験している人が多い
*シニア層になると、配偶者に先立たれたり、大事な家族に先立たれたりという悲しい体験をした人が多数
*人生のあらゆる荒波を乗り越えて生きてきているので、夫婦/おひとり様であっても、個々が凛としていて強い
シニアの方々とお付き合いしながら、自分なりに観察して
学んだ持論ですが、
人生をよりよく生きるヒントがここに隠されていると、
自分では思っています。
家にこもって、
もう自分は歳だからとか、
身体が痛いとか、不自由だとかいう言い訳は一切せず、
自分が持っているものに感謝して、
ユーモアを周りの人とシェアしながら、
沢山笑う。
そして、生きていくために必要なそこそこの財源。
うーん、
ここら辺が、今、50代を生きる私が
今から手本にしてリタイア後のゴールに設定するべきことかなと
思います。
毎週、家に引きこもらず、わざわざ
ここの場所に来て卓球しよう!という、体力とメンタルをお持ちのシニアの方々ですから、
彼らと関わりながら、
私も、自分のゆくゆくのリタイア後を想像しながら、
ますます人生のお勉強をさせていただいています。
まとめ
人は、自分と似たグループに属したがる習性がありますが、
たまには異なる人と関わることで、
大きな気づきや、発見をすることがあります。
5年前に ”老人クラブ~”と、Keen Ager の集団に
見切りをつけて、一切、このグループに関わってこなかったら
私の学びは、もっと薄いものになっていただろうと
振り返ってみて思います。
私自信が、仕事、人間関係、健康面、経済面など、
人生の節目に合った時、
この外国の地に、自分の母や家族はいませんが、
親身になって、話を聞いてくださり、
人生経験豊富なシニアの方々から、
サポートやアドバイスを頂ける、年代の大きく違う友人らがいて、
私は、何度も助けられてきました。
人生の荒波を何度も経験し、
ちょっとやそっとの事で、慌てることのない
シニアの方々。
今後も彼らの生きてきた知恵をしていただく何気ないアドバイスを噛み締めながら、
年代の枠を超えてささやかな友情を育んでいきたいです。

