コロナ禍の子供のメンタルヘルス

The boy is crying with depression

6度目のビクトリア州のロックダウンが、感染者の拡大を受けて、さらに
2週間延期される発表が先週の水曜日にありました。

去年からのロックダウンから数えると、外出制限を受けて家で過ごす日が既に200日を超えて
いる状況です。

初めてのロックダウンと比べ、リモートワークや、リモートラーニング慣れてきたという
家族もいる一方で、メンタルヘルスがダウンしているという深刻な問題も出てきています。

この記事では、私が実際に、職場で体験した子供のメンタルヘルスが危うかったケースについて
書いてみようと思います。

本記事の内容

条件の合う子供だけ登園可能

ロックダウンのStage4の規制で、幼稚園・保育園が閉まるのは、去年の8月に続き、
2回目です。

去年までは、

なぜか、コロナウイルスは子供には感染しにくい。
例え感染したとしても、重症化にいたることは滅多にない。

と言われていましたが、今回のデルタ種がでまわってから、子供にも感染することが
分かりましたし、子供を介して、大人にうつしてしまう可能性も大きいことが
ニュースになっています。

そういう理由から、幼稚園に登園していい子供は、

  1. 親の職種がエッセンシャルワーカーといって、(医療関係者、警官、消防、教育関連、流通、運送、建築系など)許可された職種である。
  2. もう一人の親が、家から仕事、介護、学習などで、子供を安全に育児することができない。
  3. 職場からPermitted Workers (許可された労働者)としての正規の証明書を発行できる。

に限られます。

それに加えて、上記の基準以外でも、園に続けて通えるカテゴリ―に入る子供たちがいます。

Vulnerable childrenという枠づけで、
社会的に不利な立場にあると認められている子供たちです。

どんな子供たちが登園を許されるのか、去年、多くの親御さんが戸惑っていた時に
書いた記事がありますので、参考までにどうぞ。

予想では半分以下の子供が登園のはずだった

ビクトリア州が幼稚園も閉鎖することを発表した時、
私はざっと数えて、担当クラスの3割ぐらいが、登園できる枠に当てはまり、
登園してくるかなと想像していました。

が、ふたを開けてみると。

親が、職場からの許可証を提出して、登園希望の子供が半分以上でした。

中には、純然たる理由で、許可証を提出してくる子もいますが、
そうでない、親もいます。😞

担任という立場上、どの親が、どの職業に就いているか把握しているので、
許可証をもらえないはずの親が、正規でない方法で書類を作り、
子供を園に送っている事実は、承知の上です。

事実でない申告をしてまで、子供の育児をしたくないのか。
子供を集団生活に送り込んで、感染の可能性があるのに、健康の心配よりも、
自分で面倒を見ないでいる方をとるのか。。。

といった、批判も、職員間では聞こえてきます。

が、私も、この年齢になり、
”背に腹は代えられない”親の言い分も理解できるので、
そういう雑念は、スルーして、来るものは拒まずの気持ちで、対応してきました。

結果、

うちのクラスは、親のがエッセンシャルワーカーの許可を受けている子供たちと、
社会的に不利な立場の子供たちの数を合わせると、何と、8割の子供が登園という
驚異的な人数になったのです。

つまり、ロックダウンのルールを守って、家で親と自粛している子供は、
たったの2割のみ。 少な~いですよね。

幼児のメンタルヘルス悪化が行動に現れる

そのお家で待機中の一人の子供の親から、
深刻なメッセージが、先週届きました。

いつも笑顔を浮かべて、幼稚園ではボールを使った遊びを友達としている男の子。
去年のロックダウン中も、お母さんと一緒に ”Mama school”と朝のうちに、
いろいろなアクティビティーをして、学び続け、午後には近所を自転車で回っていた子。その子が、今回の自粛中、何もする気が起きず、Mama schoolにも行きたがらず。
一緒にアクティビティーも拒否。 お散歩に行くことも、自転車に乗ることもなく、
しくしく気持ちを落ち込ませて泣く。 ボールに当たって、イライラしている。
親族と一緒にスマホで話すこともせずに、反抗的な態度で行動が荒い。
そして、先週のロックダウン延期のニュースを見たとたんに、
”何で、幼稚園に行かれないのか”と泣き出して、手が付けられないほど落ち込んでいる。

というではないですか。

これは、幼児にとって、深刻なメンタルヘルスが悪化しているサイン
特に、いつもは、性格の明るい子供がここまで落ち込んでしまって、明らかに行動にまで
でてしまっているケースでした。

上司と相談し、

私の教師としての判断と査定で、個々の子供の状況と、
メンタルヘルスを
査定したうえで必要だと思うなら、
責任をもって登園許可を出せばいい。

と、言われその子供を、Vulnarable枠に入れて、登園できるようにしました。

その子供がどんなに喜んで、登園してきたか、そしてその子供の様子をみて、
親御さんが涙を流しながら感謝していたかは、
書くまでもありません。

でも、私の頭の中では、
公園も閉鎖されている、厳しい状況の中で、家で自粛をしている
その他の子供は、大丈夫だろうか?

もし、その子供たちのメンタルヘルスも、ギリギリのところまで来ていて、
どうしてもVulnarable枠で、登園したいといってきたら…

上記の子供は、たまたま、親が、自分の子供のメンタルヘルスが悪化していることに
気が付いて、それ以上悪化する前に、担任に連絡してきたから
適当な措置がとれたけれども、そうできない親は、どうしているだろうか?

登園したいのに、一生懸命家で、自粛している子供たちにとって、
今、登園が許可されている子供たちの対応は、”公平”と言えるのかな?

など、登園できない子供たちやその家族の事を思うと、複雑な気持ちです。

メンタルヘルスを向上させる方法は?

長期化するロックダウンで、子供たちのメンタルヘルスが悪化している、特に
先が見えない不安を抱える子供たちが増えていることが、
新聞で指摘されています。

一緒にいる親が、
子供たちの不安、心配を軽く流すのでなく、
何をどう不安に感じているのか、言葉にだして、考え、
一つ一つ、不安を取り除く作業をしてやることも、
解決策になるといわれています。

また、記事の中にある

Royal Children’s Hospitalの小児科医、心理学者らのパネルディスカッションも
幼児からティーンエイジャーまでの子供を対象とした、
親たちからの質問に答える形でポッドキャストにまとめられています。

https://blogs.rch.org.au/news/2021/09/02/supporting-your-childs-mental-health/

上記の約1時間のポッドキャストの中で、
親がモデルとなって、子供にこの厳しい自粛期間を、どうやって乗り越え、
ストレスを抱えずに、バランスよく過ごすのか示すことが
大切であることも伝えられています。

たくさん、実践できるヒントが伝えられていたので
このほかの事についても、追って別記事で
紹介していきたいと思います。

The boy is crying with depression

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