オーストラリアの幼稚園では、日本のように誕生月の子供たちが一同に集まってお祝いする、
大々的な”月別お誕生会”のような行事はありません。
大抵クラスの中で、クラス全員が集合するグループタイム中に、
本物のケーキではなく、アイシングを施してある作り物のケーキで
誕生日のお祝いをします。
子供たちの年齢は4歳から5歳(4歳児プログラムを二回している子は、場合によっては6歳になる子もいます)。
以前は、誕生日の子供の親が、‘お菓子の詰め合わせなどが入ったローリーバッグ’を配ったりしていたこともありましたが、ここ近年は、

“誰かの誕生日の度にものをもらう”という刷り込みをするのではなくて、お誕生日は誰かの特別な日なんだよ、だから歌を歌ってお祝いしよう“という
純粋に、お祝いの方法を子供に教えようとする方針に変えてきている幼稚園が、現場では多くなっています。
子供の食物アレルギーが増えていることや、バースデー=砂糖づけのお菓子から卒業して、小さいうちから
健康的な食べ物との関係を身につけさせようという風潮もあると思います。
子供がお祝いすると同時に、私たち大人も、あえて子供の前で誕生日を祝います。
皆にお祝いしてもらって“嬉しい。ありがとう”と素直に喜びを表現して、同時に、感謝を周りの人に伝える行為を、
実演しながら、身をもって子供に教えるためです。
大抵、私が誕生日のケーキのキャンドルを吹き消すと、
子供たちから “先生は何歳になったのか” という質問が来ます。
“何歳になったと思う”と聞くと、
自分を基準にモノを考えている子供は
”4歳!とか5歳?“と答えます。
ちょこっと、数の概念が芽生えてきている子供は、
”えー、そんなわけないじゃん。僕のお兄ちゃんが7歳だから… 先生は10歳だよ“🤣
”ほーちょっとお兄ちゃんより大きな数字が言えるんだな”と感心させられることもあります。
もっと、常識が発達してきている子供は、
“先生は大人だよ。10歳じゃないよ。パパが34歳だからね。
パパと同じくらいで21歳だと思うよ”
”あれれ… 😅
と、この年齢当てクイズは、果てしなく続く会話になるのです。
そして、私の年齢は、一桁台になったり、100歳まで上がったり、当たることは当たったことはありません。
そして、誕生日のお祝いに大体、子供が書いてくれた絵や、
リサイクル材料をためてあるバスケットの中から、一生懸命に箱をつなぎ合わせて作ったものすごく大きなプレゼントを贈られることがよくあります。
”そのリサイクルの箱、先生が家からもってきた箱なんだけどねー。🤣”と思いつつ、感謝していただくのです。

リサイクル工作で先生にプレゼント

みんな、本当にお祝いしてくれて有難う。
そのリサイクル工作。持って帰ってくれていいんだよ…
先生はね。 お気持ちだけで頂いておきます。